ツナワタリマイライフ

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映画初心者が「君の名は」を見た感想

はじめに

友人の勧めがあったのもあり、見てきました。(ネタバレ記事です。)

映画初心者具合

映画館で映画を見たことがほぼないです。10本ないと思います。少年時代の「僕らのウォーゲーム」「ミュウツーの逆襲」以降は中学生のときに何か見に行ったような気がするのと、社会人になって同期と「アナと雪の女王」を見たぐたいです。このときは「こんなに美しい映像、歌、セリフ、作るの大変だろうに1800円って安すぎない?映画ってエンターテイメントやばない?映画もっとみよう!」って思いました。(その後見てない)

あとは大学時代の友人宅で上映される映画を数本みたぐらいですね。お気に入りは「神様のパズル」でした。オチ最悪だったけど。

そんな感じなので映画そのものをほとんど見ない、テレビももう中学/高校?以来見てないのでドラマもまったく見ないひとです。新海誠作品もまったく知りません。

タイムパラドックス

「「入れ替わってる〜〜〜」」の大喜利が流行していますが、予告でも入れ替わることは知ってたんですね。まさか3年差で入れ替わるとは思わなく、いったりきたりで頭めちゃくちゃ使いました。これ一発で全部追いつくの難しくないですか。だからこその「もう1回見たくなる」なんだろうと納得しました。

togetter.com

だってさ、図書館で糸森調べてて、確かに見た景色は大災害でもう消滅してて、死者に三葉の名前あって「あっ物語終わったこれ終わったやんこれどうするんのえっ」ってなりましたよ。それがまた未来を変えることになるなんて思いもしなかった。小説でも現実的な話を好んでるので、こういうぶっとんだ設定に思考が追いつくのに若干慣れが必要でした。

ちなみに精神入れ替わりではなく物理的に役割を入れ替わる話ですが、山本文緒の「ブルーもしくはブルー」を思い出しましたね。山本文緒作品で1番好きかもしれない。よかったらどうぞ。

サブキャラクターたち

主人公以外のキャラクターがどれだけ愛せるかって良い作品の指標になりませんか。

漫画も全然読まないんですけど、そういう話だとあだち充の「ラフ」かなぁと思いました。恋愛モノのサブキャラが愛おしい作品はだいたい名作みたいな法則、どうですか。

一見おとなしそうで電波ジャックして避難放送なんて絶対しなさそうなさやちん、捕まってわんわん泣いてるところとか、あれそんな必要あった?ってほど派手な爆発にはアニメっぽくて思わず笑いましたが、三葉に恋心のようなそうでないような(限りなく恋よりの)気持ちを寄せるてっしー。

滝くんサイドの同級生2人もいいですよね、あんな人間関係。午後から学校に来た滝(三葉)に対して「さっ 飯行くぞ」って連れて行くところとか、入れ替わりが戻った後の「なんか昨日のあいつ、可愛かった//」ってシーンも笑いました。

記憶は消えてしまう

僕が一番感じたメッセージは、ひとの記憶はいつか消えてしまうということでした。

小学生のときの記憶ってほとんどないですよね。断片的に、覚えてるシーンはありますけど、ひとって自分の記憶さえも上書きされるんですよ。覚えてなくてもひとから言われれば「そんなことがあったかもしれない」って言ってるうちに「あったじゃん」ってなったりするぐらい、曖昧なものなんです。

商店街の店が閉店して新しい店ができればすぐに前になにがあったかなんてわかんなくなる。

奥寺先輩が飛騨に旅行に行ったこと、「そういえばそんなことがあったわね」って風になってるのは、もしかしたら未来が変わってしまったことによる副作用や配慮なのかもしれないですが、それでも、あんな大変だった旅行でさえもぼんやりしてしまう。

あんなに好きだった君の名ですら、忘れてしまうんだよってことなのかな。

まぁなんであの一瞬で忘れてしまったのかはわかりませんが、そこは突っ込むところじゃないのでしょう。

ひとの記憶はいつか消える。その上で大切なひと、大切なもの、大切な人生とどう向き合いますか?ってことを受け取りました。多分こういう見方をする話じゃないんだろうけど、いいじゃない、いろんな見方があって。

おわりに

というわけで僕は「千と千尋の神隠し」も「ハウルの動く城」も「もののけ姫」も見たことない、常識のない?人間ですが、"興行収入100億突破"で大絶賛の嵐のなか「それほどか?」と思ったのは正直なところです。

それでもかなり余白が多く、原作の小説や、アナザーストーリーも出ているようですので、そちらも読めばもっといろんな考察ができる、良い物語だと思いました。映画の余白って、音楽の作詞みたいですね。想像は見た人に任せる感じ。好きですね。

友人に「言の葉の庭」見てと言われたので近々見ますね。