ツナワタリマイライフ

日常ネタから技術ネタ、音楽ネタまで何でも書きます。

「コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ」を読んだ

はじめに

音楽系の本を急に数冊買ったうちの1つ。

この本は第1章「コード進行を覚える方法」そして第2章「コード進行を耳コピするコツ」3章「コード進行作曲のコツ」の3構成。

この本が目指しているのは

生まれ持った才能がなくても、楽器を始めてまだ数年の人でも、譜面なしでコードを弾ける人になることは可能です。「あの曲」弾いてと言われて、譜面もないのにスラスラと弾き始める人ってうらやましくないですか?あれは才能を持っている人だけができることだと思っていませんか?「私には無理」と思い込んでいませんか?いいえ、そんなことはありません。本書では、「譜面なしでコードを弾ける人になる」ための方法を紹介します。(はじめに より)

とあります。

つまりこの本は、ある曲のコード進行を「永続的に」暗記するコツと、さらに耳コピで既存曲のコード進行を得る方法を紹介し、この2つによって「あぁあの曲ね」と急に弾き語りができるようになる!と言ってるわけですね。なりたい!

まぁ僕にいたっては直近のスタジオで合わせる課題曲のコードですら覚えきれないわけで、何かしら得るものはある、はず、です。

コード進行を覚えるコツ

前提知識(音程と度数とか音階とダイアトニックスケールとか)は知っていたので難なく読めました。

まぁ1ページで見られるような譜面を作ることも普段からしています。

いいなと思ったのは

  • 指板上のルートの動きを(視覚的に)覚える

ことぐらいですかね。

キーを判別して、コードを数字のコードにする。キーごとのダイアトニックコードを(覚えるのではなく)算出する。

ただ、どうやって忘れないでいられるかについては「継続して弾く」ってあって、そっかぁ。。。となりました。(笑)

コード進行を耳コピするコツ

僕もようやくコード進行を耳コピ、ならぬ、あてコピ?できるようになりました。作曲少女のおかげなんですが

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~

今僕が確立している方法は

  • メロディを聞き取る
  • 使われている音からキーを判別する
  • キーからダイアトニックコードを判別する
  • ベースを聞き取る
  • ベースからダイアトニックコードをあてはめる
  • だいたい完成!

という方法です。まぁこれでだいたいうまくいきます。

この本ではコードを聞き取る上で、「単音を探すコツを知る」とあるんですが、僕レベルに耳が肥えてないとコードじゃジャーンでしかないので、ルートすらあやしいですね。ルートか、1番高い音かがかろうじて認識できるぐらい。耳コピのときは低音をブーストしてベース音を聞き取ってるのでギターのコードを聞き取れと言われてもさっぱりです。。。

ただ、1つだけ気になったのが「 (キーを)Cでコピーするくせをつける」ことなんですよね。

耳コピが得意な友人が昔「ドのひと」と称して、全部1度Cでとらえてから変換する、と言っていて、あぁ同じことを言っているなぁと思いました。

ただ、全部Cで聴くには、今のキーを判別した上で、原曲のキーを上げ下げさせないといけないので、現実的な手法として難しいと思いました。音源を上下させるんじゃなくて、カポを使って上下させればいいのかな。

Cでとらえて、数字コードにして、コード進行の流れを肌で感じるプロセスが大事そうなのは本書を読んでなんとなくわかりました。

ただ、ダイアトニックコードを暗記せずに自分で出す方法で、どうしても以下の意味がわかりませんでした。

  • GキーがFだけ#、FキーがBだけ♭と覚えましょう
  • 以下の図のパターンを覚えましょう

f:id:take_she12:20170801234256j:plain:w300

むむむ?動きはわかったけど、実際に何が#になっていくのかを譜面を数えて追ってみましょう。

Cキーは#なし、GキーはFだけ#、DキーはFとCだけ#、AキーはFとCとGだけ#

おぉ!この順番で増えていくってことか!なるほど理解。

あとはよくある進行パターンが紹介されていました。

おわりに

この本では「指の動きから覚えること」「ダイアトニックコードを暗記せずに出す方法」を学びました。そして、すべてのキーをいったんCで解釈して、数字コードで理解してから原曲キーに戻すほうが良いことも知りました。

理論もまったく知らず、コードブック片手に見ながらコピーしてるひとに対しては、音楽理論の解説を平易にとどめていて、自分で耳コピして自分で弾き語るための第一歩となる良い本だと思いました。

【批評】「思考力を鍛える30の習慣」

はじめに

友人の勧めで読んだ。

ポール・スローンの思考力を鍛える30の習慣

ポール・スローンの思考力を鍛える30の習慣

友人はコンサルをやっているので、僕の想像をはるかに超える量の思考を働かせないといけないのだろう。

対象読者

この本の概要を確認しておこう。

この本は「思考法の総合的なガイドブック」である。しかも、

  • 思考法の本によく見られる欠点は避けられている
  • 理論面もしっかりしている
  • 実際的なアドバイスの面も充実している
  • 思考の達人たちの成功実例がふんだんに紹介されている

とある。

そして、「世界には急いで解決しなくてはならない課題が山のように」あり、これらの課題に対する新しい解決策を打ち出すために、本書に書かれている方法が役にたつと述べている。

つまり、思考力とは、日常やビジネス上、あるいは世界平和(?)のために解決しなければならない困難な課題に対して、解決策を提示するための発想をひねり出す力のことだと言えるだろう。

私のスタンス

まず、私はこの「思考力」という言葉にそもそも懐疑的である。上記で定義した発想を提示する力が「思考力」と名付けられることにあまり腑に落ちていないのだ。

これは命名が自分にとって気にくわないというだけで大した問題ではないが、そのせいで本書もはじめから疑いの目で見てしまった。

近年の何でも〜力と名付けるムードに嫌気が刺しているのもある。はじめからこういう見方をしているので、本書に対して批判的な目線で読んでいったので、今後もその態度で説明していくであろうことを先に断っておく。

30の習慣

まずこの30の習慣をざっとながめよう。

  1. なぜ考えかたを変えるのか
  2. 反対のことを考える
  3. 思い込みと向き合う
  4. 問題を分析する
  5. 問う
  6. 組み合わせる
  7. 並行思考
  8. 想像的に考える
  9. 水平的に考える
  10. ほかの人が考えないことを考える
  11. イデアの評価をする
  12. むずかしい判断を下す
  13. 言葉で考える力を伸ばす
  14. 数学的に考える
  15. 確率を理解する
  16. 視覚的に考える
  17. 感情知能を伸ばす
  18. 会話の達人になろう
  19. 議論に勝つ
  20. じっくり考える
  21. 記憶力を最大限に高める 22.実験し、失敗し、学習する
  22. 物語の力を使う
  23. ユーモアを交える
  24. ポジティブに考える
  25. 目標を書いて実現をめざす
  26. 優先順位を決め、的を絞る
  27. 考えを行動に移す
  28. よくあるまちがいを避ける
  29. 脳を強化する

もう一度いうが、これは「思考力を鍛える30の習慣」である。

ぼくが1番嫌いというか、それこそ思考力(1つの物事、あるいは問いに対して自分で考える力)が阻害されるのは、列挙に対しての粒度がバラバラなことである。

まずこれを眺めただけでも、15は14に包含される。そして15の確率の話は29のよくある間違いを避けると同じだ。(思い込みに対して確率を検証すべきという立場)5の問うはほぼ全ての項目にあてはまるだろう

さらに考える力の習慣なのに「じっくり考える」とある。確かに考えた後一時的に別のことをすることが有益なのはすでに明らかになっているが、他は考えるための別の視点を提案したり、陥りがちな思考の癖への警告だったりするのに、これだけ考える態度になっている。

なんなら1つめは習慣なのに「なぜ考え方を変えるのか」という前提の問いになっている。習慣じゃないのか。

つまり、30項目は「習慣」で並列になっていないので、シーンごとにカテゴリわけしてほしい。

というか、無理やり30にしたんじゃないか、とすら思う。このように章立てが雑だと、ツッコミに頭がまわってしまって「結局この本は何が書いてあったのか」の把握がしづらい。

冒頭で示したように最初から批判的に読んでしまっているので最後までこの態度を覆すことができなかった。

この本が示したこと

ただケチつけるだけではダメなので、代案を自分なりに考えてみる。

この本は大きく以下のことを示している。

ひとの思考には癖があるので、それにハマらないようにすべき

  • 2 反対のことを考える - 私たちは自分たちが考えたいように考える
  • 3 思い込みと向き合う - 同上
  • 29 思い込みを避ける - バイアスとか

テクニックとしての思考法

  • 4 問題と向き合う - 「なぜなぜ法」「5W1H」「蓮の花」(調べても出ない)
  • 6 組み合わせる
  • 7 並行思考 - 立場、態度が異なるポジションを並行に交代で実施し、冷静に議論を行う
  • 9 水平思考 - 支配的な考え方をはずして考える。3に注意し、それを除いて考える方法
  • 11 アイデアの評価する
  • 12 むずかしい判断をする - 題は意味不明だが、中で扱うペア式順位法は使えるテクニックだろう。
  • 21 記憶力を鍛える - 思考法との関係が不明だが、記憶力を高めるテクニック。

基礎力を鍛える系

  • 14 数学力を鍛える - 数学の教養ぐらい身につけてねと言ってるだけ
  • 15 確率を理解する - 確率の教養ぐらい身につけてねと言ってるだけ
  • 17 感情知能を伸ばす - いきなりemotional intelligenceの話が出てくる。思考力との関係は明記されていない。

行動習慣

  • 13 言葉で考える力を増やす - 読書、知らない言葉を辞書で調べる。書く、言葉で遊ぶ、など。言語能力を鍛える、と言ってもいいかもしれない。これは習慣っぽい。
  • 16 視覚的に考える - 技術とは言えない気がする。マインドマップは手法だけど。図示する癖をつけようね、であれば習慣っぽい。
  • 18 会話の達人になろう - 意味不明。質問をする、聞く、褒めるなど。思考力との関係が不明。
  • 22 実験し、失敗し、学習する - 新しいことに取り組めと言っている。大事だと思うし、習慣っぽい。

不要なもの

  • 5 問う - 思い込みと向き合うためには問わないといけないし、なぜなぜ?も問うている。章を立てる必要がない。重複。
  • 8 創造的に考える - 意味不明。創造的に考えるためのテクニック本じゃないのか。内容も他章と重複。
  • 10 ほかの人が考えないことを考える - そのために何が必要なのかを述べてほしい。
  • 19 議論に勝つ - 習慣でもなんでもないし、議論に勝つかどうかはどうでもいいのでは。
  • 20 じっくり考える - 整理する、寝かせる、など有効なものもあるが、習慣とまでは言えない。
  • 23 物語の力を使う - 他者の説得に物語が有効という内容だが、思考力との関係が不明。
  • 24 ユーモアを交える - 何の話なんだろう
  • 25 ポジティブに考える - 自己啓発
  • 26 目標を書いて実現を目指す - あっ自己啓発
  • 27 優先順位を決め、的を絞る - 仕事術だ
  • 28 考えを行動に起こす - 自己啓発
  • 30 脳を強化する - 意味不明

後半になるに連れて雑になってしまったことは否めない。こう見てもわかる通り、無理に30にしたか、タイトルが不適切か、いろんな理由で「30の習慣」は言い過ぎであることがわかると思う。後半は思考力どこいった?ってなっています。

「陥りがちな思考の癖」を把握した上で、実用的なテクニックとそれが使えるシーンを学ぶ。さらに持っておくと良い基礎能力や、それを身につけるための習慣を紹介する。こういった程度で思考力を高めることを一切考えてこなかった人向けの入り口の本としては十分といえる。この本は範囲を広げすぎてよくわからなくなってしまってるように思える。

別のおすすめ

まず、思考法というか、発想法としては以下の本をぜひ読んでほしい。

実用的なテクニック、ツールが本書より多い42種類、かつその方法がなぜ使われてきたか、どこで使われてきたか、歴史的・哲学的ルーツまで触れている。

以下はついで。

21の記憶力については以下の本を読んだほうがいい。本書で載っている手法ももちろん載っている。

30の脳については以下。

脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!

脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!

さらに余談だが、そもそもこの本を読んでいた彼女は自分自身を見直して、心入れ替えてやりなおす!その5つの施作の中で、ビジネスにも通ずる思考力、のくだりでこの本をあげていた。脱線するが、

自分が幸福を目指しての心の入れ替えであれば、資本論の観点から自分の幸福を見つめ直してもいいかもしれない。

原著にあたってみた

あまりにも章のタイトルが悪いし、まとまりも悪く、この本が売れてることが疑わしかったので、英語の原著にあたってみた。ここまでくると意地である。

How to be a Brilliant Thinker

30の習慣とは言ってないしね。

しかし驚くごとに(?)内容はほぼその通りであった。そもそも章の英語名は日本語版にも書かれてある。ということは「30の習慣」というタイトルがよくなかった可能性がある。

Forewordを読んでも、日本語と内容は同じだった。

では30の習慣でないとしても、再度本書の内容を確認すると、「brilliant thinker」になるために、まずなぜ考え方を変える必要があるかの背景を説き(これは"はじめに"のようなものだろう)陥りがちな思考の罠、そして重要な思考法、そのための考え方、そしてその他周辺分野で必要なことを雑多に書いている、と言った風に見える。

原著を1から全部追いかけたわけではないが、How to be a Brilliant Thinkerだとしても、もうちょっと章構成を工夫したり、不要なものを削り厳選できたのではないかと思う。ちなみに原著のサブタイトルはExercise Your Mind and Find Creative Solutionsで、脳のエクササイズをして想像的な解決策を見つけよう!なのでやはり発想にフォーカスをあてた本で、その技術と、それらを支える周辺知識を述べた本であることはただしそうだ。

日本のAmazonのレビューは絶賛だが、アメリカのほうでも同様に絶賛だった。

www.amazon.com

top positive reviewを見てみると

An excellent book however it’s missing one extremely importand and powerful element when it comes to creative thinking; Hibernation. Often called the Archimedes Eureka! Principle! I would highly recommend little book titled ‘A Technique for Producing Ideas’ by William Bernbach. The book can be read in ten minutes and immediately employed.

素晴らしい本だけど1つ、想像的な発想をするときにとても重要な要素をが欠けている、それは冬眠。アルキメデスエウレカ!で知られている原理だよ。William Bernbeachの'A Technique for Producing Ideas'を強くおすすめするよ。この本は10分ほどで読んでしまえるからね。

一度考えた後、一度脳の外に出して、そのあとにEUREKA!がやってくるんだぜ、やってみなよ〜ってことが書いてあるけどこのひとはなんでこの本に高評価をつけたんだ。

次にtop critical review

Good But Repetitive

This book was good on telling someone that doesn’t have common sense or use their brain how to exercise their brain in order to remember and figure puzzles out. I thought it was well written, however kind of repetitive exercises, but worded differently. If your interested in psychology,and personal development then read as beginner book.

この本はパズルを解くために脳を運動する方法を知らないひとにとっては有益だろう。でも僕はここに書かれてることは同じことを違う言葉で繰り返されてるように思いました。もしあなたが興味を持てたのなら、自分を開発するための最初の本としてはおすすめです。

まったく同意ですわ。。。

おわりに

書評というのは紹介したくなるものしか書くべきではないと思っている。今回ははじめて批判的な書評をやってみた。これまで経験がなかったのでやってみたいという気持ち半分と、この本について勧めてくれた彼女と話すために自分の感想をまとめておかないといけないと思ったのが半分だ。

もっと言えば僕はきっと対象読者ではないのだと思う。ソフトウェア・エンジニアは確かにソフトウェア技術で問題を解決する職業だが、ここであげられてる「発想法」が強く必要なわけではない。(学び続ける力のほうが、よっぽど大事)そのため、僕に届かなかった上に、僕が「気に食わなかった」のでこのようなレビューになってしまった。

しかし、原典にあたる訓練もできたし、批判的思考は大切なので良い実践の場になったと思う。

繰り返し述べているが本書は大事なことが節々に書かれているが、発想法を学ぶなら別に良い本があるし、何より内容にまとまりがなく、かつ枝葉の部分しかないため、思考力を鍛えたいとはじめて思ったひとの入り口にはおすすめできるが、深く学びたい場合はこの本よりも、もっと対象を絞って深く論じた本を読んだほうがいいという見解だ。

友人から話をもらわなければ1つの本に対してここまで深く言及しなかっただろうな。感謝。

「作詞の勉強本」を読んで振り返る自分の作詞方法

はじめに

8月末までに2プロジェクト(バンド)に対して曲を出さないといけない!作曲はぼちぼち済んだんですが作詞に異常に難航していて、気休めにでもなればという思いで買ってみました。

作詞の勉強本

冒頭で触れられている通り、これはテクニック本ではありません。

本書では「作詞」に焦点を絞って、「作詞の勉強本」をお届けします。作詞のマニュアル本ではありません。

メタなんですね。その思想が気に入って買ってみました。

目線と発想

本書では作詞をするための基本姿勢として、目線と発想の拡張をし続けることを説いています。

発想は表現やシチュエーション、ストーリーを作り出すもので、"引き出し"と読んだりします。これが多いほうがいいというのは何となくでもわかると思います。

一方、"目線の拡張"とは、同じシーン、同じ設定でも、複数の角度から捉えられることを示しています。

この他、表現を拡張するためにどんな風な言い換えのトレーニングをすればいいか、共感を呼ぶためにどんな設定を考えればいいか、自分自身の(本書が呼ぶ)作詞脳を鍛える、トレーニング本になっています。これがテクニック本ではなく、基本理念を踏まえた上での基礎力を伸ばし続けるための本、すなわち勉強本ということになります。

この本から学んだこと

既存曲の分析

1つは単純に、既存曲の分析をしないといけないということ。著者はコラムで2000曲は分析したと書いています。また、今も昔も売れている王道曲はエッセンスがたっぷり詰まっているので聴かない手はないとも説いています。これ、至極当然のことだけど、積極的にやってないなぁと。作詞だけじゃなく、できるひとは息するように好きな曲を耳コピして楽しんで身につけてる。その才能がない自分は進んでやらないとダメに決まってる。

セクションごとの考察

作詞はEvernote上にやっていて、歌詞本体を書いた下に、背景や設定、オチ、主人公のイメージなどを書き留めています。本書ではpart5の実践連で、Aメロ、Bメロ、サビというセクションごとにそれぞれ考察をしたり、流れを決めたりしていて、この点は見習いたいと思いました。

この本から学ばなかったこと

この本はとても良書で、お勧めできる本なんだけど、メロディとの親和性については触れられていいませんでした。

メロディとの関係という意味では、確認事項の部分で、リズムを意識、区切りを意識という確認フレーズで触れられてはいます。また、確認事項のときに「声に出そう」というのは作詞の第一条件で、その点には触れられていました。

でも僕はやっぱりメロディは言葉を呼ぶと思うんですよね。その不思議な相性について知れたらなーという期待がありました。

自分の作詞方法

僕は曲先も詞先も両方やります。今は曲先が多いです。

メロディの好きな部分から好きな言葉を乗せてみて、そこからイメージを膨らませて、寝かせて、また書いてみて、よくいえばじっくり、悪くいえばダラダラと、空き時間を見つけてはevernoteに書き足していくというスタイルです。あんまりババっと30分で書き上げてしまった、みたいなのはないですね。つまり決まったやり方はない、という状況。

こんな風に作詞するんだよと他者に教えられるぐらい確立できていればいいんですが、そうはなってないみたいで、ひたすらうんうんうなって出てくるのを待つ、という状況を打破したい思いでこの本に手を出したんでした。

自分の書いた歌詞を振り返ってみる

猫の休日 - 目覚めたばかりの猫

最近は猫の休日というバンドで目覚めたばかりの猫という曲を書きました。

この曲はわりとセクションごとにシーンを明確に変えていますね。

Aメロは主人公が何か考えながら街を歩いています。 そしてBメロは1番、2番ともに主人公の奥にある「願望」 サビは呆れた顔した猫や、目覚めたばかりの猫という象徴的なフレーズが繰り返されます。 そしてブリッジ的に入っている、ギターソロ後に、自分の本当の欲求はどこにあるのかを問い、 最後のサビで、退屈を歌う猫に対して、私はまだまだ、そんな場合じゃないな、と思い明日へ向かうところで終わります。

……..と後からはいくらでも言えるんですよこんなん!!!作った時のこと覚えてないわ!!!(笑)

YAMAHA作曲コンテスト - 2人だけの夏

これはコンテスト感がすごいあるというか、綺麗(?)すぎて逆に恥ずかしくなってしまいますね。。。音的なもろもろがいろいろアレなのは目をつむってください。。。

これは仮歌のお姉さんのクオリティに助けられまくってなんとか聴ける、、、いかんいかん、作詞の話でした。

このコンテストはテーマが決められていたんですね。それは「初夏の◯◯」。で、僕は「初夏の彩り」というテーマにしました。

審査はこのテーマがどうあらわれているかが観点だったようで、そう思うと初夏感は冒頭のこのフレーズぐらいだし

春が立ち去る姿を 見送って 踊る私の髪と心 叫んでる

さらにいえば彩り要素が特に見当たらないですね(笑)

僕としては「いろんな君」が2人の夏を彩るんだよ!!!って気持ちで書いてますけど読み取れない。(笑)

一瞬で過ぎていく 君の隣を歩く時間に これからの季節のように いろんな君を見せてよ

メロディは結構いいと思うんですが、歌詞は攻めきれず変にまとまってしまって、自分としてもまだまだだなぁと思い知らされたコンテストでした。

とけてなくなる - 曖昧に揺れる15cm

この曲はきっと1番まで書き上げて、2番は似たような言い回しを使って広げたパターンだと思います。対照的に見えますしね。

この曲の良いところは、ちゃんと1番最後に「オチ」がついてるところだと思います。作詞って、どうオチをつけるか、リスナーをどう(良い意味で)裏切られるかって結構重要だと思っているので。

ただの片思いの曲なのは最初から最後までそうなんですが

あなたも同じ夢を見て 同じように苦しめば良いのにな あなたも僕のこと考えて 悩んでればいいのにな そんなわけないな

「オチ」というか「シメ」ですね。必ずしも結論を着地付ける必要はないんですが、シメがあると気持ちよく追われる気がする。

おわりに

だらだら自分の作品を味わっただけで終わってしまった。まだまだ自分の作詞法を確立できておらず、プロの作詞家には遠いですね。

とりあえず今後積極的にやっていきたいことは、既存曲の分析(きっとブログに載せます)と、自分が作詞するときにはブロックごとに明確に背景や設定のメモを書きながら、ある程度意図して作詞を行えるようになりたいです。

作曲もやるので、作詞だけやるってことはないだろうけど、そんな機会も今後持てたらなと思います。

vagrantでdocker環境を爆速で構築する

はじめに

いろいろあってDocker再勉強中。本買いました。

Docker

Docker

Docker環境構築

この本を読みながらいろいろ動かす環境が必要です。Macなのでdocker for macでもいいんですが、異なるアプリケーションを構築することを考えると、VM上にdocker環境を作っておいたほうがなにかと便利かなと思いました。

というわけでvagrant + virtualboxを使ってdocker環境を構築します。

昔はCentOS72のイメージに、ansibleでdockerをインストールするplaybookを書いてたんですが、まぁよく考えるとdocker入りのboxイメージ、絶対あるよね。

app.vagrantup.com

というわけでさっそくVagrantfileを書いてやります。

VAGRANTFILE_API_VERSION = "2"

Vagrant.configure(VAGRANTFILE_API_VERSION) do |config|
  config.vm.box = "envimation/ubuntu-xenial-docker"

  config.vm.define :docker do | docker |
    docker.vm.hostname = "docker"
    docker.vm.network :private_network, ip: "192.168.33.100"#, virtualbox__intnet: "intnet"
  end

end

vagrant upします

take@MacBook-Air ~/v/docker> vagrant up
Bringing machine 'docker' up with 'virtualbox' provider...
==> docker: Box 'envimation/ubuntu-xenial-docker' could not be found. Attempting to find and install...
    docker: Box Provider: virtualbox
    docker: Box Version: >= 0
==> docker: Loading metadata for box 'envimation/ubuntu-xenial-docker'
    docker: URL: https://vagrantcloud.com/envimation/ubuntu-xenial-docker
==> docker: Adding box 'envimation/ubuntu-xenial-docker' (v1.0.0-1500167675) for provider: virtualbox
    docker: Downloading: https://app.vagrantup.com/envimation/boxes/ubuntu-xenial-docker/versions/1.0.0-1500167675/providers/virtualbox.box
==> docker: Successfully added box 'envimation/ubuntu-xenial-docker' (v1.0.0-1500167675) for 'virtualbox'!
==> docker: Importing base box 'envimation/ubuntu-xenial-docker'...
==> docker: Matching MAC address for NAT networking...
==> docker: Checking if box 'envimation/ubuntu-xenial-docker' is up to date...
==> docker: Setting the name of the VM: docker_docker_1500186086097_14251
==> docker: Clearing any previously set network interfaces...
==> docker: Preparing network interfaces based on configuration...
    docker: Adapter 1: nat
    docker: Adapter 2: hostonly
==> docker: Forwarding ports...
    docker: 22 (guest) => 2222 (host) (adapter 1)
==> docker: Booting VM...
==> docker: Waiting for machine to boot. This may take a few minutes...
    docker: SSH address: 127.0.0.1:2222
    docker: SSH username: vagrant
    docker: SSH auth method: private key
    docker: Warning: Remote connection disconnect. Retrying...
    docker: 
    docker: Vagrant insecure key detected. Vagrant will automatically replace
    docker: this with a newly generated keypair for better security.
    docker: 
    docker: Inserting generated public key within guest...
    docker: Removing insecure key from the guest if it's present...
    docker: Key inserted! Disconnecting and reconnecting using new SSH key...
==> docker: Machine booted and ready!
==> docker: Checking for guest additions in VM...
==> docker: Setting hostname...
==> docker: Configuring and enabling network interfaces...
==> docker: Mounting shared folders...
    docker: /vagrant => /Users/take/vagrant/docker

初回はimageをpullするのに少し時間がかかります。

sshします。

take@MacBook-Air ~/v/docker> vagrant ssh
Welcome to Ubuntu 16.04.2 LTS (GNU/Linux 4.4.0-83-generic x86_64)

 * Documentation:  https://help.ubuntu.com
 * Management:     https://landscape.canonical.com
 * Support:        https://ubuntu.com/advantage

docker入ってます。

vagrant@docker:~$ docker -v
Docker version 17.06.0-ce, build 02c1d87

おわりに

また中身のない記事を書いてしまいましたが、dockerについてこれからちょいちょい記事があがる予定。あと初学者向けのドキュメントも作ろうかと思ってるので、できたらまた公開します。

vagrant fileはgithubにコミットしました。

use docker box · takeshe12/vagrant@004ddc0 · GitHub

「一流の記憶術」で記憶の原理原則を学ぶ

はじめに

だいぶ前からkindle unlimitedで入っていて、たまたま手持ちがなかったので読みました。こういうのいいね、アンリミ。アンリミじゃなくても300円と安いのでおすすめ。

記憶。暗記。ぼくは暗記が学生時代からとても苦手で、かつ現在もひとの名前を覚えるのが苦手だったりします。今は受験勉強のような暗記をすることはありませんが、ちょっとしたことを覚えるときにヒントになればと思い読みました。

記憶の原則

しっかりしてるのは人間の脳を記憶の観点からしっかり原則として説明してくれていることです。実際に後半にでてくる暗記術だけでも十分に覚えられるんでしょうけど、原則を知っていると応用しやすいですよね。

記憶は「符号化」「貯蔵」「検索」の3stepを経ると述べており、このどれか1つでも欠けていては記憶しているとは言えない。( 別の言い方で記銘、保持、想起と書いてありました)

まず最初に符号化、あるいは銘記することで覚えたい事柄を頭のどこかに刻みつけなければ当然覚えることはできませんし、刻んだ後一瞬で帰化してしまってもよくありません。そして保持してあったとしてもそれが検索できなければそれは覚えていないと同じということがわかると思います。

また、記憶にも三段階あるといい、「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」があります。感覚記憶は我々が普段生活している中で、刺激を受けて感覚として感じるものです。これは本当に一瞬で過ぎ去ってしまいます。衣服に服が触れる、空気を吸う。キーボードを打ったときの打鍵感。こんなもの覚えていませんよね。

その中で意識したもののみが短期記憶として残ります。これは脳のワーキングメモリとしてもよく知られている、一定期間保持できる記憶領域です。しかしこれも短期というだけあって、そのままでは消えてしまいますし、容量にも限界があります。

これを超えて長期記憶となったものは、かなり長い期間、量保持できることになります。

そして脳のメカニズムについて以下のように述べられており、

前提知識を述べると、人間の脳には1000億個にも及ぶ神経細胞ニューロン)が詰まっています。これらの神経細胞は互いに結びついており、網の目のような構造をなしています。このネットワークのうえを電気信号や化学信号が行き交うことによって、私たちは思考や運動といったさまざまな活動を行っています。  このネットワークは、あるきっかけがあると何らかの変化を起こし、そのきっかけがなくなっても、変化した状態のままであり続けます。ちょうど、金属に力を加えて曲げると、そのまま維持されるのと同じような性質です。これを「脳の可塑性」と言います。(位置331)

繰り返し「想起」すること、それも一定期間後に想起することが重要と述べています。

記憶の第一ステップを考えると、そもそも注意を向けていないものは覚えられるわけがないわけで、ひとの顔や名前を覚えられないひとはそもそも覚える気がない可能性が高いですね。(自分もそんな気がします。。。)

実際のところ、注意を向けるだけで、日常の大半の物忘れを防ぐことができます。例えば、鍵をかけるときに、「いま私は鍵をかけた」と頭の中で言ってみる。朝ごはんを食べるときに、「今日の朝ごはんは、パンと目玉焼きとサラダだ」といった具合に、食べた品目を音声化してみる。あるいは、食べたもののイメージを思い浮かべてみる。たったそれだけでも、覚えておける可能性が高まります。  日常的な物忘れに悩んでいる人は、ほとんど手間もかかりませんから、試してみる価値があるでしょう。(位置892)

あと僕よく忘れ物をするんですが、机の下の見えづらいところに何か置くとき、(あっ、これ忘れそう)と思ったら周囲にアピールをかねて「はいこれ僕今日忘れますー」と口に出すようにしています。これがあると忘れないのでやはり意識を向けるというのは大事ですね。

そして想起するためには手がかりは多ければ多いほど良い。

情報の関連付けをするときには、関連付けるべき手がかりは何かを考え、適切な手がかりと関連付けること。これが出来なくては、いざというときに思い出すことはできません。(位置837)

例えばこれは別の本で読んだんですが、いつも同じ机に向かって勉強するよりも、カフェ、図書館、学校と場所を変えたほうが無意識で感覚が受けるものが変わってくるので、結びつきが強化されて覚えやすくなるという話がありました。それと同じですね。

何をきっかけに自分はそれを覚えるのか?という意識を向けられると確かにかなり違う気がします。

まとめると

  • 意識しないものは覚えられない。まず対象を意識する
  • 想起するためのきっかけをできるだけ多く見つける。感情、感覚も効果的(だから音楽は感情を呼ぶんですね)
  • 短時間の繰り返し(手続き記憶)も有効だが、一定時間後に思い出す訓練が有効

ということになります。納得。

記憶術

さて本書の後半は受験勉強に代表される歴史の記号暗記や、買い物リストの暗記、果てには円周率100桁までならいける、というような類に使える記憶術が乗っています。

学生時代の経験から知ってる!というものものあれば、はじめてきくものもあり、どれも有益そうでしたが、自分には役にたたなさそうでした。(そんなに頑張ってたくさんのものを覚えるシーンがない)

著者も「たいていのことは前半の原則だけで覚えられる」といっている通り、後半は流し読みしました。気になる方は買って読んでください。

自分の生活に応用する

さて、本書の内容を自分の生活に応用する、すなわち自分が覚えられずに困っていることに対して、どう応用するかを考えてみましょう。

コマンドオプションが覚えられない

ls -aとかはともかく、tar zxvとかtar zcfとか。sed -r -e ‘/^foo/s/foo/bar/g’ とか。find / -name “*.pyc” -type f -delete とか。ね?ね?(伝われ)

ちなみにこれらソラで書いてるので間違ってる可能性あります。

まずはググってすぐコピペするのでは「意識」できてないのでその後何十回もググることになります。まずは声に出すなどして、意識して使う。そして関連付けという意味で、なぜそのオプションはその記号なのかを考える。

rpm -qpのqはクエリなのかな。pはなんだろう。

3つめの頻度については自然に使うシーンがあるたびにやればいいでしょうから、上記2つを意識するだけでもだいぶ違いそうです。

歌詞が覚えられない

自分の歌詞ですら覚えられません。スタジオでボーカルをやることがまぁまぁあるのですが、もう本当に苦手です。

最初に意識したのは一定期間あいてからまた覚えようということでした。これはまぁまぁ効くのですが、1ヶ月前から根気強い暗記作業が必要で、自分にとってはかなり苦痛でした。

まず意識するというフェーズですが、音楽と一緒に歌うだけでなく、朗読してみてその言葉に注意を向ける。

そして関連付けを増やすという意味で、その歌詞からイメージを浮かべたり、勝手に想像して追加情報を加えてみる。

最後に歌は最初は出て来ればなんとかなりますから、頭文字なり、歌い出しを何らかの順番をつける、それこそ頭文字法を使うとか、1番と2番のサビは一緒というメタ情報を覚えるとよさそうです。

コード進行が覚えられない

これ悩んだんですけどダメでした。

暗記術を使うならコード記号を何かのイメージに結びつけてやればいいんでしょうけど。すでに記号だしそうするしかないのかなぁ。ナンセンス感がすごくない?

かといってkeyを覚えて、コードを数字の記号で覚えたとしても結局それは覚えないといけないわけだし、コードの上昇感や下降感、コードの変化にどう自分が感じるかとか、この歌詞のこの部分でこの進行なのがいい!とかいう感情とともに覚えるとかしか浮かばないです。

音楽家のみなさんは絶対こんな低レベルなことで悩んでないと思うんですが、何かヒントあれば教えて下さい。

おわりに

暗記が苦手な自分でも原理原則を抑えれば日常の些細な場面で応用できそうです。暗記が役に立たないことはないと思うので、すべてのひとにおすすめの本ですね。

「アウトラインプロセッシング入門」を読んでアウトライナー思考をはじめよう!

はじめに

きっかけは「勉強の哲学」の千葉先生のツイート。

何かを思考するとき、僕も他のひとと同じように書きながら思考する。書いてみて、想像を膨らませる。だからブログは友達だ。ただ書いてる途中で構成がわからなくなったり、何が言いたいかわからないまま書き始めて道を見失うこともあって、何か突破口がないかなと思っていたところなので即読んだ。

ちょうどセールでした。アンリミで無料。

アウトラインプロセッシング入門

アウトラインといえばwordやパワポでよく見る「アウトラインモード」で、目次(項目)のみが列挙されたものだ。章立てのみが表示され、文章全体の構成が正しいかを簡易にチェックできる。しかしアウトライナーはその項目を作るツールではない。通常文章を書き始めたとき、その章立ては不定だろうし、書きながらどんどん変わっていくものだ。書いてる途中にまた新しいことが浮かんで、それを書き足すと、なんだかこの章は大きくなってしまったから分割しよう、なんてことはよくある。そこで役に立つのがこのアウトライナーだ。

アウトライナーは思考ツール

アウトライナーは前述の通り、章立てを作るためのツールではなく、とめどなく流れる思考、あっちにいったりこっちにいったりする思考の動きに柔軟に追従するためのツールといっていい。僕たちの思考は本当に無秩序だ。友達と話しながら「あれ俺何言ってるんだっけ」ってなるでしょ。

アウトライナーの3つの機能

1.2章で紹介されるように、基本機能はたった3つ。

  • アウトラインの表示
  • アウトラインを組み替える
  • アウトラインを折りたたむ

このシンプルさで、柔軟な思考をサポートしてくれる。表示はそのまんまだとして、入れ替え、あるいは項目の追加削除、段落の上げ下げを柔軟にできることは章建ての柔軟な変更をサポートすることが明白だ。

折りたたみはすなわち本文とアウトラインを相互の行き来して、ボトムアップトップダウンの視点を入れ替えることをサポートする。思考は先に結論があるトップダウン型と、根底の考えから1つのテーマが見えてくるボトムアップ型、両方があり、その両方が混じり合う。それをサポートしてくれる。

この思考の行き来の、従来の物理的制約について本書ではこう語られている。

トップダウンボトムアップを何度も行き来することは、頭の動きにはかなっていても、物理的には困難だったわけです。 アウトライナーは、その困難な作業をほとんど意識せず実行させてくれます。アウトライナーの基本機能(アウトライン表示、アウトラインの折りたたみ、アウトラインの組み替え)が、自然にそうさせてくれるからです。そして意識せず自然にできることにこそ意味があるのです。 「シェイク」は、アウトライナーによって誰にでも実行できる実用的なテクニックになったと私は考えています。(位置: 520)

思考ではなくとも、カテゴリ整理のときにトップダウンボトムアップ2つの整理アプローチがあるということを以前ブログに書いた。

take-she12.hatenablog.com

アウトライナーの利点

思いつきを逃さない

思考はいつ出てくるかわからない。そして出てきた途端に書き留めなければ、短期記憶にすら残らず死んでしまう。そんな思考をとりあえずと書いておき、あとで必要なところに動かすことができる。何でも入れておけのEvernoteに対して、そのあと柔軟に別のものとつなげることができる。これがEvernoteに比べた大きなメリットだと思う。著者もEvernoteはノートの概念が邪魔をすると言っていて、それはその通りだと思う。

思考が思考を生む

そしてまた同様に、1つのアウトラインの運用をすることによって、一見関係なさそうな、思考の断片同士が繋がって化学変化を起こすことがあるという。これは自分自身経験があるわけではないが、ありそうだと思う。だって思考は自分が意識できている思考だけではなく、無意識にもとんでもない量を思考、あるいは脳が感じているわけで、近しい別のものから連想で別の発想をすることは容易にありそうだ。

これら2つのメリットについて、本書ではこう語られている。

ここでは小さな思いつきの断片をキャッチし、発酵させ、組み立て、最終的に仕上げていくプロセスのほとんどがひとつのアウトラインの中で行われています。このときのアウトラインは、アウトラインとしてはひとつでも、実態は複数の文章、あるいは「文章の構成要素」の集合体です。つまり「ファイル」という概念がなくなっているのです。(位置 709)

Tak.. アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術 (Kindle の位置No.734-739). . Kindle 版.

生活で使うアウトライナー

本書で紹介されていたThought Log、非常によくできてるなーと思いました。行動するためのDo、生きる環境をクリアにするAs、生きる自分をイメージするBe。もちろんこの型は誰1人同じものはありえず、それぞれ個人にベストな生活アウトライナーの形があるはず。これは実際に使ってみて確かめるしかない。

Cloud Outliner

本書ではommnioutlinerがサンプルとしてあげられていたが、とてもじゃないけど高くて手が出せない。一方でクラウド版のwork flowyは無料プランで到底おさまる気がしなく、そうであれば年額5000円と継続的に使う場合最も高価。さらにiOS版がいけてなく、試しに使ってみたが項目の位置移動ができないように思えた。そこで3つ目の選択肢Cliud Outliner。なぜか執筆日(7/4)は70%offキャンペーンで、Mac版320円、iOS版120円の破格で手に入れた。さっそくMac版のCloud Outlinerでこの記事を書いている。iOSとのsyncもスムーズだし、ショートカットキーも簡単に覚えることができた。

Cloud Outliner 2 Pro: Outline your Ideas & Plans

Cloud Outliner 2 Pro: Outline your Ideas & Plans

  • Denys Yevenko
  • 仕事効率化
  • ¥360

おわりに

本記事はアウトライナーというツールが有益な理由を本書に沿って自分なりにまとめなおしたものだが、同時にアウトライナーの初の実験台でもある。書いてみて思ったことは、ブログを書くとき普段はいきなり書き始めるので、章立てから考えることが(強制的に)できるということ。そしてその章立てを決めてから本文を書き始めたところに普段と順番の違いを感じた。

f:id:take_she12:20170704202827p:plain

今回迷ったがあえて本文までがっつりOutLinerで書いてみた。本文自体はブログで書いてもどちらでもいいかなと感じた。いずれにせよTwitterAmazon商品リンクなど、ブログ上で最後に見直しを兼ねて追加する作業がでてくる。はてなブログmarkdownなので箇条書き等もこちらではoutlinerでも表示できない。もっといえばexportがイケてないので、htmlで出した後手動でコピペ、段落付けをしなければならない。

やはりアウトライナーはブログの記事執筆(エディタ)というよりは、ブログで何を書くかを考える事前準備の段階でもっとも力を発揮すると感じた。

またしばらくブログ執筆以外のいろんな場面で日常的に使い倒して、あらためて感想を書きたいと思う。

「筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方」を読んだ

はじめに

便秘もだし、体重増加が止まらないので、どげんかせんといかんと悩みつつ、全然効果でないし、何を食べたらいいかわからない。。。そんなときに読みました。

筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方

筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方

1時間ぐらいでサクっと読めて、一生分の知識が過不足なくつくのでおすすめです。その名もマクロ管理法。決められた栄養素分だけきちんと取りましょうね、ただそれだけ。

基礎代謝とマクロバランス

まず基礎代謝を計算。

計算ページはこちら。

書籍用マクロ計算ページ - DIET GENIUS.jp

僕の計算結果は1566.25でした。

そしてアクティブ度はデスクワークなので低、かつ減量目的。

その結果、

総摂取カロリー:1504kcal

を1日に取る必要があります。

というわけでコンビニのように裏に成分がのっているか、会社の食堂のようにピピっと数値が出るような食事を多めにしていく必要がありますね。

ダイエットアンチパターン

悪いダイエット方法に対する言及も行っています。炭水化物抜きダイエットについても、

本来の炭水化物抜きダイエットは「炭水化物を抜けばOK!」なんていう単純なダイエットではない。そうではなく、炭水化物の代わりに「ケトン体〔*〕」をエネルギーとして利用するのだ。  だが、普段の食事から炭水化物をカットしたからといって、すぐにケトン体をエネルギーとして使用できるかというとそうでもない。簡潔に言うと、炭水化物をほぼカットする代わりに、脂質から摂取するカロリーの割合を大幅に引き上げる必要があるのだ。

と注意した上で、そもそも

はっきり言ってめんどくさいし、何より、炭水化物だらけの日本食との相性は最悪だ。

日本にいて炭水化物を完全に回避することはできない。カレーが大好きな僕も早々に諦めました。

筋トレや運動に目が行きがちだが、食事がもっとも大切だという。その通りで、食事から身体はできるから。

おわりに

摂取カロリー<消費カロリーであれば痩せるという原則は理解していたが、カロリーだけでなく栄養バランスを!と言われても実際いくらとればいいの?っていうのがこれまでわからなかった。それをシンプルに一冊にまとめているいい本。

日常的な運動と、筋トレ。そしてこの食事法を守って健康的に、一生続けられるダイエットをしていきたいと思います。